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2009-05-19
グリーンディは現代のクィーンになれるのか?(40代のためのグリーンディ)
![]() | 21世紀のブレイクダウン (2009/05/15) グリーン・デイ 商品詳細を見る |
私を含め、アラフォー以上の人がまったく興味を持たず、一方でアラサー以下の人には洋楽の最重要バンドとして位置づけている人も多い。それがグリーンディというバンドです。アラフォーの人がこのバンドを無視している理由は、もちろん単純に音がうるさくて年寄りにはかなわん、音が単純すぎ、バカっぽすぎるというのもあるけれど、アラフォー(というより40代以上)のティーンエイジ時代には80年代初頭は70年代後半からの初期パンクムーブメントが及ぼした影響がまだ色濃く残っており、クラッシュやジャムなど現役のすばらしいパンクバンドがたくさんあった。そうしたバンドに比べてグリーンディの音はあまりにもPOPすぎ、聞き劣りがしてしまうのであります。
しかし20年の時を過ぎ、気がつけばパンクはもはやファッション。「反逆」を声高に歌うロックがもはやレガシーとなり、あれだけあった日本のパンクバンドもほぼ壊滅状態。明らかに世の中は20年前より住みにくく、つらく厳しくなっているのに(個人比)、その状況について誰もが分かりやすいメロディに乗せて異を唱えるような大衆的パンクバンドが殆どなくなったというのは本当に隔世の感があります。もちろんインディーズあたりで人気のバンドはあるのでしょうが、世の中に影響を与えるほどの現役バンドといえばもうグリーンディくらいしかないんじゃないのか、と。
ロックが「おっさん音楽」になり、若者は世の中への不満をぶつける方法を音楽に持たなくなってしまった。一体今の若者は自分たちの憤りをどこにぶつけているのだろう?どうにも押さえがたい反逆の気持ちを何に乗せているのだろう?そう心配になるほどの状況の中、グリーンディが「アメリカよ、叫べ!!」と歌っているのを聞くとほっとするのです。どんなに時代が変わっても、現状への怒り、そして抗う気持ちが音楽に反映されていなければ、それは本当の意味で怖い世の中の幕開けに等しいと思うからです。
今回のグリーンディの新しいアルバムは「21世紀のブレイクダウン」。もろ、70年代ロックが一番輝いていた頃の音がてんこ盛りに盛られています。コンセプトアルバムである点、歌詞にストーリーがある点はthe WHO、クィーンの影響は特に濃いです。アラフォー人にとっては、前作「アメリカン・イディオット」よりもずっと曲は聴きやすいはず。歌詞は、アメリカのブッシュ政権を支えたというアメリカの福音派、つまり盲目に宗教にのめり込み、自分で物事を考えない輩に対する強烈なアンチテーゼが多いと思われます。フロントマンのビリーの歌詞は、とにかく自分の頭で考えろ、流されるな、ということをあらゆる角度から何度も何度も言い続けるわけです。これはアメリカン・イディオットも同様です。まさにこれこそがパンク。これこそがロックです。
ビリーは、ロックが反逆のシンボルだった時代に戻りたいのかもしれません。自分の心に反逆という2文字を忘れてしまったアラフォーの方に、ぜひ聞いてもらいたいです。
2009-04-06
着うた違法ダウンロードに見る音楽業界の「先のなさ」
前回のエントリーで書いた「売れないCD」の続き、ともいうべきお話です。
CDが売れないのはいいけど、ダウンロードビジネスでも音楽業界が潤わず、アーティストの生活が脅かされているのはなぜか?ということにずっと疑問をもっていた私。前回の本文でも引用したように、その答えが社団法人日本レコード協会などが発表した「着うた・着うたフルの違法配信に関する利用意識調査」の結果に見えたような気がしていました。
(下記のサイトで発表データがわかりやすくグラフになっています)
http://www.garbagenews.net/archives/509548.html
よく行くお店で若い人に音楽の聴き方を聞いてみると、確かに携帯サイトによる違法ダウンロードは殆ど罪の意識なく行っている人が多いと見受けられます。
この手の議論で必ず引き合いに出てくるのは合法の有料サイトの不備、ひいては音楽業界の古い体質を攻める論調です。要は「ユーザーへのニーズに応えられていない」「違法ダウンロードを取り締まっても業界への恩恵はなく、むしろマイナス」「広くあまねく曲を聴いてもらうことで、CDを購入する層を増やすことができる」といった話ですね。
私の意見としては、はっきりいってタダでダウンロードしている人々がこれからの音楽業界にとって「いいお客さん」になるとは思えません。彼らは「タダ」だからダウンロードしているんであって、「タダ」じゃなかったら音楽を聴かない人たち。携帯からダウンロードできて便利だから着うたフルを使っている人たちだって、たぶん30歳以上になったらダウンロードもしないし、CDも買わない人たちだと思われます。
実際、この記事にもあるように、08年にはすでに着うたフルの配信数は横ばい傾向にあるようで、まあ要するに携帯でダウンロードするのに「飽きた」んでしょうね。
↓
【頼みの着うたフルもブレーキ 消えた青山テルマ級のロングセラー】
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20090309/1024458/
違法ダウンロードを中心に音楽を聴いている人たちはただ音楽を「消費」しているだけであって、彼らが将来、1万円以上のライブに定期的に行ったり、DVD買ったりする「上客」になる確率はかなり低いといえるでしょう。
もちろん現在の音楽業界があまりにユーザーのニーズを無視している件については「いかがなものか」です。itunes storeなら1曲150円〜200円なのに、着うたは1曲400円とかするし。しかも邦楽は洋楽より高いし。
とはいえ、ホントに音楽聞きたいならipod使うだろ、と思うのね。今は無線LANでitunesから直接ダウンロードできるipodがあるし、ミニPCも安いし。
私が思うに、音楽があまりに便利に手に入りすぎるようになった結果、音楽に熱心なユーザーの層が減り、ライトユーザーが激増しているのかもしれません。もしくは、ライトユーザーに併せた音楽ばっかり作っているから、さらに超ライトユーザーが増殖したのかも。卵が先か鶏が先か、という話ではありますが、音楽も便利になったがゆえの不幸があるのかもしれませんね。
いずれにしろ私の主張としては、「人間、身銭を切らないと何事も身に付かないのと同じで、音楽もお金払わないとちゃんと聞き込んだりしないって」。ということ。極論すると、タダで音楽聞く人は「ユーザー」じゃないので、相手しなくてもいい。たくさんの「消費ユーザー」にまどわされることなく、クオリティの高いものを腰をすえて作ること、プロモーションとライブにソースをつぎ込むことによって、音楽にお金を落としてくれる「上客」を増やしていくことに力を注いでほしいと思う。マクドナルドやユニクロのように、質が均一なものを誰にでも提供できる業界なら薄利多売のビジネスモデルは有効だけど、音楽は品質が常に均一ってわけにはいかないから、戦略としては「ロングテール」より「80対20の法則」がやっぱり基本なのではないでしょうか。
CDが売れないのはいいけど、ダウンロードビジネスでも音楽業界が潤わず、アーティストの生活が脅かされているのはなぜか?ということにずっと疑問をもっていた私。前回の本文でも引用したように、その答えが社団法人日本レコード協会などが発表した「着うた・着うたフルの違法配信に関する利用意識調査」の結果に見えたような気がしていました。
(下記のサイトで発表データがわかりやすくグラフになっています)
http://www.garbagenews.net/archives/509548.html
よく行くお店で若い人に音楽の聴き方を聞いてみると、確かに携帯サイトによる違法ダウンロードは殆ど罪の意識なく行っている人が多いと見受けられます。
この手の議論で必ず引き合いに出てくるのは合法の有料サイトの不備、ひいては音楽業界の古い体質を攻める論調です。要は「ユーザーへのニーズに応えられていない」「違法ダウンロードを取り締まっても業界への恩恵はなく、むしろマイナス」「広くあまねく曲を聴いてもらうことで、CDを購入する層を増やすことができる」といった話ですね。
私の意見としては、はっきりいってタダでダウンロードしている人々がこれからの音楽業界にとって「いいお客さん」になるとは思えません。彼らは「タダ」だからダウンロードしているんであって、「タダ」じゃなかったら音楽を聴かない人たち。携帯からダウンロードできて便利だから着うたフルを使っている人たちだって、たぶん30歳以上になったらダウンロードもしないし、CDも買わない人たちだと思われます。
実際、この記事にもあるように、08年にはすでに着うたフルの配信数は横ばい傾向にあるようで、まあ要するに携帯でダウンロードするのに「飽きた」んでしょうね。
↓
【頼みの着うたフルもブレーキ 消えた青山テルマ級のロングセラー】
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20090309/1024458/
違法ダウンロードを中心に音楽を聴いている人たちはただ音楽を「消費」しているだけであって、彼らが将来、1万円以上のライブに定期的に行ったり、DVD買ったりする「上客」になる確率はかなり低いといえるでしょう。
もちろん現在の音楽業界があまりにユーザーのニーズを無視している件については「いかがなものか」です。itunes storeなら1曲150円〜200円なのに、着うたは1曲400円とかするし。しかも邦楽は洋楽より高いし。
とはいえ、ホントに音楽聞きたいならipod使うだろ、と思うのね。今は無線LANでitunesから直接ダウンロードできるipodがあるし、ミニPCも安いし。
私が思うに、音楽があまりに便利に手に入りすぎるようになった結果、音楽に熱心なユーザーの層が減り、ライトユーザーが激増しているのかもしれません。もしくは、ライトユーザーに併せた音楽ばっかり作っているから、さらに超ライトユーザーが増殖したのかも。卵が先か鶏が先か、という話ではありますが、音楽も便利になったがゆえの不幸があるのかもしれませんね。
いずれにしろ私の主張としては、「人間、身銭を切らないと何事も身に付かないのと同じで、音楽もお金払わないとちゃんと聞き込んだりしないって」。ということ。極論すると、タダで音楽聞く人は「ユーザー」じゃないので、相手しなくてもいい。たくさんの「消費ユーザー」にまどわされることなく、クオリティの高いものを腰をすえて作ること、プロモーションとライブにソースをつぎ込むことによって、音楽にお金を落としてくれる「上客」を増やしていくことに力を注いでほしいと思う。マクドナルドやユニクロのように、質が均一なものを誰にでも提供できる業界なら薄利多売のビジネスモデルは有効だけど、音楽は品質が常に均一ってわけにはいかないから、戦略としては「ロングテール」より「80対20の法則」がやっぱり基本なのではないでしょうか。
2009-04-06
CDが売れないからライブで稼ぐ→音楽ビジネスの岐路
今週のAERA(4/13号)に、「売れないCD『地方ライブでナンボ』作戦」という記事が掲載されていました。内容は、坂本龍一が3月に出した5年ぶりのアルバムがダウンロードやアナログレコード、ブックレット付き豪華版など5つもの形態があることを説明し、彼の発言から世界的にCDがはんぱなく売り上げが落ちていること、音楽業界の軸足がライブに移っていることなどを説明するもの。坂本龍一が、現在の音楽シーンはミュージシャンにとって厳しい時代だと発言しているのは「SPA!」でも記事に取り上げられていましたが、AERAではデータを使いながら教授の発言の背景についてさらに詳しく説明した内容になっています。
「CDの生産枚数は1998年の4億5717万枚をピークに年々減り続け、2007年には2億6034万枚にまで落ち込んだ。ミリオンセラーは98年にアルバム・シングル併せて48作品あったが、07年はわずか3作品しかない」。(AERA 2009年4/13号より)
CD不況の理由として「着うた」などの音楽配信の急速な普及があるとし、「インターネットや携帯電話でのダウンロード数は、06年にCD生産枚数を上回った」(AERA 2009年4/13号より)と書かれている。「音楽配信は単価が低く、CDの減収分を補い切れていないのが現状だ」(AERA 2009年4/13号より)そうです。
しかし、「ミュージシャンには厳しい時代」と教授が言うのは、別にダウンロード時代がミュージシャンにとって「厳しい」のではなく、CDはブツが動くだけ確実に印税が入るのに比べて、違法ダウンロードし放題で、ミュージシャンに一銭も入らない時代になった、ということを指しているのは明白です。
AERAの記事にはこう続きます。
「音楽配信が日本以上に進んでいる欧米では、シングルCD市場がすでに崩壊。日本ではダウンロードの大半をパソコンではなく携帯電話が占めるという特殊要因もあって、落ち込みはまだ緩やかだという」」(AERA 2009年4/13号より)。
ま、つまりホントに「着うた」の公式ダウンロードサイトからお金を払って買う分には、ちゃんと印税が入るということなのでしょう。が、今や携帯にも違法ダウンロードサイトが満載で、ダウンロードする側は法的には問われない状況では、早晩苦しくなるのは必定なのでは。
とこのように、AERAの記事には「音楽業界が潤わない理由はなぜか(なぜダウンロードでは音楽業界が潤わないのか)」について殆ど踏み込まれていないので結構もやもやします。果たして違法ダウンロードのせいなのか、そうでないのか。ダウンロードを違法化すれば、CD売上は向上するのか。実質のところ、真実は誰にもわからないのでありましょう。ちなみに、下記のサイトでデータが上げられている「着うた違法配信サイトの利用意識調査」によると、携帯の違法ダウンロード利用経験者の64.5%がCD購入の影響について「変わらない」、21.4%が「減った」、14.1&が「増えた」としています。
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/44628.html
この記事ではCD売上減少にもかかわらずライブの動員数がじわじわ増えており、音楽産業の軸足がCDからライブに移っていることに触れています。例として、マドンナが古巣のワーナーから離れ、コンサートの企画運営会社ライブネーションに移籍したことが上げられておりました。
実際、欧米ではCDからライブへの収益強化は進んでいるように思います。
ここで、http://blog.livedoor.jp/geinou555/archives/476364.htmのブログにあった「ビルボード誌」の高額所得リストの記事を引用してみます。
==============
『ビルボード』誌の発表した高所得者リスト“Moneymakers”によると、マドンナの昨年の収入は、なんと2億4,217万ドル(約220億円)にも上るという。その大半は、世界中で大成功を収めた“スティッキー&スウィート”ツアーの収益によるもの。
マドンナに次いで、2位にはボン・ジョヴィ(1億5,717万ドル)がランク・イン。以下、3位にブルース・スプリングスティーン(1億5,632万ドル)、4位にザ・ポリス(1億997万ドル)、5位セリーヌ・ディオン(9,917万ドル)と、いずれもツアーが大盛況だった面々がトップ5を占領。
アーティストにとって、今や楽曲のセールスよりもツアーによる収益の方が、総収入においてはるかに大きな割合を占めることを物語る結果となった。
==============
前のエントリでも書きましたが、マドンナボンジョビスプリングスティーンポリスセリーヌって、今ホントにいつの時代だよ?って感じです。
U2が6月から行うワールドツアーも完売記録をつくったようですし、40代以上の小金持ちターゲットのライブには非常にニーズが強く、そして「手堅いビジネス」であることがわかります。
これは音楽業界が、いわゆるお金を払わない若い層(主に違法ダウンロードを行うことに抵抗がない層。若い人がみな払わないと言っているわけではありません)から、お金を払ってくれる層へシフトしていった結果であるといえそうです。
AERAはこの記事に「地方ライブでナンボ作戦」という言葉のようにライブをちょっと馬鹿にしたタイトルをつけていますが(このタイトルは教授からの発言「会場に行って、弾いて、そこで売ってナンボって話ですよ」から来ている)、こんだけ世の中がバーチャル化していて、タダで何でも配信される時代、もう「生」しか強いものってないと思うんですよね、私は。マドンナもU2もそうだけど、「CDだけで食べていける」トップアーティストがすごいお金をかけてライブに力を注いでいることを考えると、アーティストのライブ強化志向はこれからますます日本で常識化するのではないかと思われます。
「CDの生産枚数は1998年の4億5717万枚をピークに年々減り続け、2007年には2億6034万枚にまで落ち込んだ。ミリオンセラーは98年にアルバム・シングル併せて48作品あったが、07年はわずか3作品しかない」。(AERA 2009年4/13号より)
CD不況の理由として「着うた」などの音楽配信の急速な普及があるとし、「インターネットや携帯電話でのダウンロード数は、06年にCD生産枚数を上回った」(AERA 2009年4/13号より)と書かれている。「音楽配信は単価が低く、CDの減収分を補い切れていないのが現状だ」(AERA 2009年4/13号より)そうです。
しかし、「ミュージシャンには厳しい時代」と教授が言うのは、別にダウンロード時代がミュージシャンにとって「厳しい」のではなく、CDはブツが動くだけ確実に印税が入るのに比べて、違法ダウンロードし放題で、ミュージシャンに一銭も入らない時代になった、ということを指しているのは明白です。
AERAの記事にはこう続きます。
「音楽配信が日本以上に進んでいる欧米では、シングルCD市場がすでに崩壊。日本ではダウンロードの大半をパソコンではなく携帯電話が占めるという特殊要因もあって、落ち込みはまだ緩やかだという」」(AERA 2009年4/13号より)。
ま、つまりホントに「着うた」の公式ダウンロードサイトからお金を払って買う分には、ちゃんと印税が入るということなのでしょう。が、今や携帯にも違法ダウンロードサイトが満載で、ダウンロードする側は法的には問われない状況では、早晩苦しくなるのは必定なのでは。
とこのように、AERAの記事には「音楽業界が潤わない理由はなぜか(なぜダウンロードでは音楽業界が潤わないのか)」について殆ど踏み込まれていないので結構もやもやします。果たして違法ダウンロードのせいなのか、そうでないのか。ダウンロードを違法化すれば、CD売上は向上するのか。実質のところ、真実は誰にもわからないのでありましょう。ちなみに、下記のサイトでデータが上げられている「着うた違法配信サイトの利用意識調査」によると、携帯の違法ダウンロード利用経験者の64.5%がCD購入の影響について「変わらない」、21.4%が「減った」、14.1&が「増えた」としています。
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/44628.html
この記事ではCD売上減少にもかかわらずライブの動員数がじわじわ増えており、音楽産業の軸足がCDからライブに移っていることに触れています。例として、マドンナが古巣のワーナーから離れ、コンサートの企画運営会社ライブネーションに移籍したことが上げられておりました。
実際、欧米ではCDからライブへの収益強化は進んでいるように思います。
ここで、http://blog.livedoor.jp/geinou555/archives/476364.htmのブログにあった「ビルボード誌」の高額所得リストの記事を引用してみます。
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『ビルボード』誌の発表した高所得者リスト“Moneymakers”によると、マドンナの昨年の収入は、なんと2億4,217万ドル(約220億円)にも上るという。その大半は、世界中で大成功を収めた“スティッキー&スウィート”ツアーの収益によるもの。
マドンナに次いで、2位にはボン・ジョヴィ(1億5,717万ドル)がランク・イン。以下、3位にブルース・スプリングスティーン(1億5,632万ドル)、4位にザ・ポリス(1億997万ドル)、5位セリーヌ・ディオン(9,917万ドル)と、いずれもツアーが大盛況だった面々がトップ5を占領。
アーティストにとって、今や楽曲のセールスよりもツアーによる収益の方が、総収入においてはるかに大きな割合を占めることを物語る結果となった。
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前のエントリでも書きましたが、マドンナボンジョビスプリングスティーンポリスセリーヌって、今ホントにいつの時代だよ?って感じです。
U2が6月から行うワールドツアーも完売記録をつくったようですし、40代以上の小金持ちターゲットのライブには非常にニーズが強く、そして「手堅いビジネス」であることがわかります。
これは音楽業界が、いわゆるお金を払わない若い層(主に違法ダウンロードを行うことに抵抗がない層。若い人がみな払わないと言っているわけではありません)から、お金を払ってくれる層へシフトしていった結果であるといえそうです。
AERAはこの記事に「地方ライブでナンボ作戦」という言葉のようにライブをちょっと馬鹿にしたタイトルをつけていますが(このタイトルは教授からの発言「会場に行って、弾いて、そこで売ってナンボって話ですよ」から来ている)、こんだけ世の中がバーチャル化していて、タダで何でも配信される時代、もう「生」しか強いものってないと思うんですよね、私は。マドンナもU2もそうだけど、「CDだけで食べていける」トップアーティストがすごいお金をかけてライブに力を注いでいることを考えると、アーティストのライブ強化志向はこれからますます日本で常識化するのではないかと思われます。
2009-03-08
ユニコーン再結成アルバムの理想と現実
![]() | シャンブル【初回生産限定盤】 (2009/02/18) ユニコーン 商品詳細を見る |
洋楽のサイトなのに、ユニコーンのことを書いてしまいます。すいません。シングル「WAO!」をラジオで聴いてはじめて、ユニコーンが再結成したことを知った情報に疎い私です。このシングル、何回かすでに耳にしていたんですが、ずっとブリティッシュ系の新人バンドのデビューシングルか何かだと思ってました。つまり、それほどに新鮮で透明感のある曲なのですよ。まさか40過ぎのおっさんたちの再結成シングルとは!いはやはびっくり。これを聴いて興奮した往年のファンの多くがこのアルバムを買っているはずです。
で、私の感想としては、正直いってシングルのクオリティとは程遠い出来だと思いました。とにかく何もかもがまんま昔のまま!!であります。昔のまま!といえば聞こえはいいけど、要は音が古臭いんです。ユニコーンはご存じのとおり全員が曲を書くため、昔からアルバム中の曲の出来にはばらつきがありましたが、17年経っても全然成長していない。というか時が止まっている。しかしこれを聴く人たちも新しい音をあまり耳にしてないから、昔のユニコーンのまんまの音に懐かしさが感じられていいのかも。そういうターゲットを狙っているのであれば大成功なのかもしれません。
これは私見ですが、やっぱりねー、継続って大事ですよ。おんなじことを十年一日のごとく続けているように見えるAC/DCだって有名プロデューサー入れたりなんだりで工夫を続けているんであってね。どんなことでもそうなんですけど、1度継続してきたことを辞めてしまうと、絶対パワーが落ちてしまうんですよ。また新しくやろうとしても、またスタートするときにめちゃくちゃパワーがかかってしまう。これからはずっと活動を続けていくということらしいので、今回バンドとしてすべてのパワーをつぎ込んだと思われる「WAO!」だけのリリースでよかったんじゃないかなあ。そういう意味では、次回楽しみですよ。たぶん5人だけで作るのじゃなく、誰か彼ららしさをひっぱりだせるプロデューサーの力を借りると面白いものができると思うのですが。
ということでさんざんけなしてしまったわけですが(笑)ユニコーンが昔から貫きとおしている「ばかばかしさ」「遊び感覚」は、この世知辛い時代、ほんと貴重です。最近の若いアーティストって遊び心がまったくないものね。プロダクトとしての価値ばかりを追求している「売りもの」音楽がほとんどな世の中にあって、癒し度は抜群。「WAO!」の歌詞も最高。
2009-03-02
U2の新アルバムがスゴい件
![]() | ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン (2009/02/25) U2 商品詳細を見る |
先行シングル、グラミー賞でのパフォーマンスを見た上で、あまり期待していなかったU2の新譜。これがなんとスゴいんです。いつものU2サウンドでありながら、これまでの二番煎じ感が殆どない。U2ほどの長いキャリアのバンドだと、どうしたって前の焼き直しになってしまうか、もしくは全く新しい音楽に挑戦して、リスナーにそっぽを向かれるか、そのどっちかだったりする。ところがU2は誰が聞いてもU2っていうわかりやすさをそのまま残しながら、これまで聞いたことのない新しさをアルバムに埋め込んでくる。これって相当難易度の高いことなんだと思うのですよ。
なぜにU2は、自分たちの音楽性の魅力をしっかりと残しながら、新しい挑戦を成功させられるのか。その理由のひとつとして、90年代に出した3枚のアルバム「アクトン・ベイビー」「POP」「Zooropa」のテクノ三部作への挑戦が土台にあるのだと思うのです。80年代に「ヨシュア・トゥリー」で大成功したU2は、今までの音楽性とまったく真逆の、当時の流行だったデジロックに大きく傾倒していきました。あのとき、これまでの相当数のU2ファンが離れたと同時に、ファンの中にあった「U2らしさ」という概念がかなり崩れてしまった。それまでは、U2は妙にピュアで堅物、正しいこと、モノに向かって叫び続ける冗談のわからない人たち、みたいなイメージで完全に固定化されていたのに、それをかなり打ち崩すことに挑戦したわけです。あのときに90年代の試行錯誤・・・U2のU2らしらとは何かをバンドがとことん考え、追求したことが、00年代の「原点回帰」的でありながら新しさを失わないアルバムづくりにつながっているのだと思います。今作も80年代的な音の既視感はありながらも、これまで1度も聞いたことのないU2になっている。自分たちの「軸」は決してゆらがず、新しいものをどん欲に取り入れるモンスターバンドなのです。
ま、一言でいうと自分で自分のことがよくわかっている、セルフプロデュースがうまいってことで、それって「マドンナ」とおんなじじゃん!とも言えるのですが・・・。まあ、今作はブライアン・イーノとダニエル・ラノワが曲作りから関わり、彼らの才能をあますところなく引き出しいることが成功の直接の要因といえるのかもしれません。
もう一つ謎なのは、この人たちのアルバム作りに対するピュアかつひたむきな姿勢ですよね。今回、リック・ルービンと一度スタジオに入り、そのときに作った曲は全部お蔵入りにして新しく曲を作り直したという・・・・今や押しも押されもしないビッグバンドなのに、どうしてそこまで「探求」し続けるのか。モチベーションが保てるのか。その回答として正しいかどうかわからないけれど、U2のメンバーは全員非常に熱心な福音派キリスト教徒であり、バンド活動そのものが自分たちの信仰の現れであると考えると納得できるのですよね。この件に関しては、牧師さんがU2の歌詞やメンバーのコメントからU2を宗教面から分析した本「U2 魂の歌を求めて」に詳しいので、興味があればぜひご一読を。洋楽もそうだけど、西欧文化って宗教がわからないとちゃんと理解できないことって本当に多いですね。
![]() | U2 魂の歌を求めて WALK ON: THE SPIRITUAL JOURNEY OF U2 (2004/11) スティーブ ストックマン 商品詳細を見る |
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